HPVワクチンのキャッチアップ接種について
厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会は2021年12月23日、HPVワクチンのキャッチアップ接種について、①対象は1997年度生まれから2005年度生まれの9学年の女子とし、②期間は2022年4月から3年間とすることを了承しました. これにより、積極的勧奨差し控えの期間に接種を逃したキャッチアップ接種の対象者は、予防接種法施行令に基づく定期接種の枠組みで、無料で受けることが可能になります. また、対象者の周知については、③予診票を個別送付の方向で自治体に要請する方針です. 同時に、「予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関」の体制整備も進められています.
1997年度生まれの世代以降は、HPVワクチンの接種率が極端に低くなっています. 今回の決定の根拠としては、HPV関連の子宮病変に対するHPVワクチンの有効性は、概ね16歳以下の接種で最も有効性が高いが、20歳頃の初回接種までは一定程度の有効性が保たれること、定期接種対象年齢以上の世代への接種においても、明らかな安全性の懸念は示されていないこと等のエビデンスによるものです. 詳細は以下のURLを参照して下さい.
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000192554_00015.html
(プライマリ・ケア部会感染症対策委員会)
この記事は大阪小児科医会ISOP 313号(2022/1/21発行)に掲載されています。
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投稿日:2022/01/21