大阪府小児救急電話相談(#8000)2020年度のまとめ

 

 2020年度の概要をお知らせします. 相談の総件数は43,775件と、昨年度の71.8%で、17,154件減少しました. 年間を通じて、月別件数の変動が少なく、最近は4~7月と冬に相談が多かったのですが、2020年度はピークが認められませんでした. 症状別では、発熱・咳・嘔吐・下痢などの相談件数が約半減し、頭部打撲・外傷などは2019年度と同程度の相談件数があり、小児の感染症罹患者数減少が推測されました. 医療機関を受診していた場合は12.9%と例年の22~30%から激減し、医療機関受診者数の減少を反映したと考えられました. 相談の年齢・性別・時間帯・曜日などは、ほぼ例年と同様でしたが、一昨年から相談が目立つようになった生後1週目の相談は年間242件と今までで最も多い件数でした.
 新型コロナウイルス感染を心配する相談と確認された件数は1,156件(全体の2.6%)で、4月が217件と最も多く確認されました. 相談内容は発熱などの症状から感染を心配するものが最も多いのですが、第1波の時は、受診先での感染を心配する相談が多く、第2波・第3波では次第に「受診できるか?」といった内容が増え、第4波では身近な場所での感染を気にかける相談や座薬の相談などが増加するなど、保護者の方々の心配する内容が変化する様子が認められました.

(病診連携部会救急委員会)

この記事は大阪小児科医会ISOP 305号(2021/5/20発行)に掲載されています。

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 未分類   投稿日:2021/05/21