オミクロン株流行に伴う小児COVID-19症例の臨床症状・重症度の変化

 

 日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会より「オミクロン株流行に伴う小児COVID-19症例の臨床症状・重症度の変化」が公表されています(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20220328_tyukan_hokoku3.pdf).
 同報告では、オミクロン株流行期において、①発熱、痙攣、咽頭痛、悪心・嘔吐は増加、②味覚・嗅覚障害、心筋炎・心外膜炎は減少、③肺炎は引き続き成人と比して低率、④治療内容に大きな変動はない、とまとめられています.
 一方、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおける鈴木基国立感染症研究所感染症疫学センター長の資料(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000913227.pdf)によると、ワクチン2回接種者よりも3回接種者の方が、新型コロナ陽性例、重症例、死亡例のいずれも低率で、65歳以上よりも65歳未満でその傾向が顕著でした.
 ワクチンの効果は小児においても同様と推測されます. 5歳以上11歳以下の小児への1回目、2回目ワクチン接種、12歳以上の小児への3回目接種を粛々と進めていくことが必要と考えます.

(プライマリ・ケア部会感染症対策委員会)

この記事は大阪小児科医会ISOP 316号(2022/4/22発行)に掲載されています。
ISOP(Information Services for Osaka Pediatricians)は大阪小児科医会が会員向けに毎月発行しているニュース速報です。
小児医療・保健等に関する役に立つ情報、学会・集会案内を迅速にお伝えしております。

 

 未分類   投稿日:2022/04/22