小児への新型コロナワクチンを推奨します〜日本小児科学会〜
日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会は、8月10日に「5~17 歳の小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方」を更新しました. 健康な小児へのワクチン接種について、今までは「意義がある」という控えめな表現でしたが、「推奨します」に変更されました. その理由として「有効性と安全性に関する情報、特に小児における COVID-19 の重症化予防に寄与するエビデンスが集積され、メリット(発症予防や重症化予防等)がデメリット(副反応等)を更に大きく上回ると判断した」とされています.
5歳~11歳の新型コロナワクチン接種の進捗ですが、1回目接種率は、全国20.7%(8/15)、大阪府7.7%(8/14)、大阪市7.1%(8/15)、堺市7.6%(8/15)です. 全国集計でも接種は低迷していますが、大阪ではそれよりも10ポイント低い惨憺たる状況です. 小児における知見が集積してきたことから、国・厚生労働省は、努力義務規定の適用を除外してきた5歳~11歳の対象者についても、同規定を適用する法令改正の準備をしています.
夏休みが明ければ今以上に小児の感染者数が増えることが危惧されます. 小児へのワクチン接種の低迷した状況を一挙に改善することは容易ではありませんが、自治体としては集団接種の併用や個別通知の活用、各医療機関としてはなお一層の啓発・勧奨に努めていきます.
日本小児科学会の「考え方」の内容は以下のURLでご確認ください.
(URL:http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=451)
(プライマリ・ケア部会感染症対策委員会)
この記事は大阪小児科医会ISOP 320号(2022/8/19発行)に掲載されています。
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