歯止めがかからない日本の少子化

 

 令和6年8月30日に厚生労働省が公表した人口動態調査の速報値の結果、全国の令和6年1月から6月までの出生数は350,074人で、昨年の同時期と比較して20,978人、5.65%の減少です. さらにすべての都道府県で減少していました. そのため通年では、はじめて70万人割れすることが危惧されています. 近畿2府4県では59,255人の出生で、3,062人、4.91%の減少です. 大阪府では27,073人で、648人、2.34%の減少です. このように、出生数は全国的に減少し、過去最少を更新して、少子化に歯止めがかかりません. 現政権の下、こども家庭庁が発足して少子化対策として、様々な交付金、税制措置、次世代育成支援対策等が行われていますが、現時点でいまだ成果は見えず、道半ばというところでしょうか. 政府は全世代型社会保障改革としてお年寄りだけではなく、子供たち、子育て世代、さらには現役世代まで広く支えていくため、年金、労働、医療、介護、少子化対策など、社会保障全般にわたる持続可能な改革を検討してきたと訴えていますが、もっと大胆に少子化対策にシフトした政策が求められるのではないでしょうか.
人口動態統計速報(令和6年6月分)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2024/dl/202406.pdf

(会長 村上城子)

この記事は大阪小児科医会ISOP 345号(2024/9/20発行)に掲載されています。
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 未分類   投稿日:2024/09/20