夜の病院のかかり方 1

 

cc022 お子さんが、夜に急に熱を出したり腹痛を訴えたりする事は多くの保護者の方が経験されていると思います。また赤ちゃんがまだ2~3か月の新米のお父さんお母さんもおそらく今後経験されると思います。ではこんな時どうしたらいいのでしょう。お母さんはお子さんを見て、例えば「こわい!これは急ぐ必要がある」と思われたら救急車を呼び、「大丈夫!でも明日までは心配」と思われたら救急病院に連れて行かれると思います。

 ここでは救急施設を受診する時に保護者の方に心づもりしておいて頂きたい事を診療所の立場からを書いてみました。

 

  1. 救急担当医はいつものかかりつけの医師ではありません。いつもお子さんを診ていてお母さんが一生懸命説明する前に「これはいつもと違う」とか「これくらいだったら大丈夫」というような判断ができるかかりつけの医師ではありません。
  2. 最近の都市部の夜間救急は、地域の小児科医が夜間に順番に出向いて勤務する一次救急診療所をまず受診し、必要があれば2次救急を担当する病院に搬送されるシステムになっています。入院が必要な場合夜間は家から不便な遠方の病院に搬送される可能性もあります。可能なかぎり早い時間にかかりつけ医をまず受診し、そこから必要があれば保護者の希望もある程度反映できる病院を紹介してもらって下さい。
  3. 救急担当の医師の大事なことは、応急処置は当然として、今すぐ入院して治療する必要があるか、明日まで様子をみてもいいかを判断することです。従って救急でされた診断と、翌日の診断が異なる場合があります。
  4. 夜に救急病院を受診する時の必需品はタオル数枚、おむつか着替えの下着、哺乳瓶とミルク、それに保険証などです。お母さんの中には赤ちゃんが嘔吐して夜に救急病院を受診する時に、保険証だけ持ってきて、赤ちゃんの嘔吐下痢でお母さんの服も汚れ、お腹がすくのか泣きやまない等で深夜の待合室で途方にくれておられる方を見ます。

(小國龍也)

 

 小児科とのつきあい方   投稿日:2013/05/01