熱の測り方
子どもの身体に異常を感じた時に体温を測ることは大切なことです。ただでさえじっとしているのがむずかしい幼児が熱を出して機嫌の悪いとき体温を正確に測るのは大変ですが病気の状態や経過を示す大切な情報ですから出来るだけ正確に測るようにしましょう。体温計には水銀体温計、デジタル式電子体温計などがあります。測り方にも、首にはさむ、腋窩(わきの下)、直腸(肛門)で行う方法があります。ご家庭ではわきの下で測るのが安全に体温を測れますからその方法を習慣づけていきましょう。水銀体温計は計測するのに時間がかかるので、家庭用としては電子体温計で十分でしょう。いつも使えるようにしておいて下さい。
熱を測るとき、先ずわきの下の汗を拭いて、子どもをひざの上に抱くか添い寝をして体温計の先端部がわきの下の真中に当るように水平よりやや下にむけてはさみ、肘を曲げて腕を体(躯幹)に密着させてわきの下がちゃんと閉じる様にします。その間じっと静かにしていることは子どもにとっては苦痛です。無理に押えつけたりしないで抱っこのときはお母さんの抱きかかえた方の手で、添い寝のときは腕枕などをして、片手で子どもの腕を軽く押え他方の手で背中かおしりの辺りを「よしよし」と軽くたたいてあやし、子どもの顔を「大丈夫よ」とやさしい笑顔でみてあげて下さい。その間に顔色、表情、食欲はどうだったか、吐き気はないか、便はどうだったか等を思い浮べながら子どもの様子を観察して下さい。
幼児は大人と違って体温の変動が大きいです。35.5℃~37.5℃が正常範囲とされています。又一日の中でも朝と夕方、寝ているときと動き廻った後、食事、入浴、衣服、更に気温、室温によっても影響を受けます。わが子が元気で機嫌のよい時、体温を測ってどの範囲にあるのか知っておくことは大切なことです。機嫌のよい時練習しておけばいざと云うとき困りません。
(建石保子)