朝ごはんを食べよう
早寝・早起き・朝ごはん・いいうんち
乳幼児期の子育てで一番大切なことは、基本的な生活習慣(早寝・早起き・朝食・排便・よく遊び・家の手伝い・衣服の着脱)を子どもと共に確立することです。50歳以下の若い親たちは朝食後に排便できない人がほとんどです。さらにいつうんちをしたのか(していいのか)よくわからない子どもが増えています。皆おっぱいを飲むと大腸の反射でうんちをしていた赤ちゃんだったはずですが。
まず夜型になっている親の時間を子どもの時間に合わせましょう。テレビ・ビデオ・ゲームなどは早目に止め、午後9時までには寝かせましょう。早起きをしてゆっくりと朝食を摂りましょう。食後に便意があるのは15分です。家族皆で順番にうんちをしましょう。
朝食は、頭のよさにも関係します。日米の大学生で朝食摂取の有無で、成績を比較しますと朝食ぬきのほうが悪かったとのことです。
また朝食の内容も大切です。朝食は摂ったけれど『あくび』をしている子がいます。例えば菓子パンとコーヒー牛乳などの糖分の多い食事ですと、急激にインスリンが出て、その後反応性の低血糖が生じてしまいます。このためのあくびなのです。低血糖は大脳細胞に良くありません。だからゆっくりと分解されるごはんが子どもには最も適しています。
おなかの調子には、味噌汁・漬け物・納豆やヨーグルトなどの発酵食品が、ビフィズス菌を増やして、おなかを安定させます。堺市のO157禍では、無症状の子は朝食にごはん・味噌汁・納豆などの発酵食品数が多く、パンと牛乳だけの子には血便の症状が出て、しかしヨーグルトを摂っているとより軽症でした。また不思議な話と思われますが、このばい菌が便から出ていても無症状の小学生たちが二割ぐらいおりました。このうち八割の子どもが生まれた時から四か月以上の母乳哺育で育てられていたのです。これは生まれた時から、しっかりとビフィズス菌がおなかに定着していることが大切ではないかということを示しています。ビフィズス菌がたくさん育っているといいうんちが出て、悪玉菌が腸の粘膜に付着するのを防げますから症状が出ないわけです。また排便回数の少ない子は重症化の傾向がありました。つまり悪玉菌をおなかにためると、増殖し毒素が出て腹痛や血便になります。毎日1回以上排便があれば菌の増殖前に体外に追い出せるのです。毎日の朝ごはんを大切にしようね。
(特別寄稿 北島博之)