暖房
乳・幼児の子育て環境における、各種暖房の利点・欠点、注意事項をまとめます。
1.エアコン暖房(現在、一番多く使用されていると考えられる。)
<利点>
- 1台で、暖房以外にも、冷房、除湿などに利用できる。
- 場所を取らない。
- 季節により出し入れの必要が無い。
- 火災、ヤケドの危険性が低い。
<欠点>
- 電気代が高い。
- 乾燥する。(加湿器が必要)
乾燥は、乳幼児において、呼吸器、皮膚の障害、インフルエンザなどの感染症の拡大助長などを起こす。 - 風(気流)によるホコリの舞い上げ。
2.ガスストーブ(ファンヒーター)
<利点>
- 暖房の効きが良い(早い)
- 加湿の必要が無い
<欠点>
- 火災、ヤケドの危険性有り。
- 換気が必要。
3.石油ストーブ(ファンヒーター)
<利点>
- 燃料費が最も安価。
- 移動が可能。
- 加湿の必要が無い。
<欠点>
- 火災、ヤケドの危険性有り。
- 換気が必要。
- 給油が必要。
4.電気ストーブ、オイルヒーター
<利点>
- 移動可能。
- 部分的暖房可能。
<欠点>
- 電気代が高い。
- 火災、ヤケドの危険性有り。
5.ホットカーペット
<利点>
- 比較的安価。
- 火災、ヤケドの危険性低い。
<欠点>
- 暖房力弱い。
- ホコリ、ダニの発生。
6.床暖房
<利点>
- 火災、ヤケドの危険性低い。
- 換気、加湿の必要が無い。
- 床よりの加熱なので、室内の上、下、場所による温度差が少ない。
<欠点>
- 設置費が高い。
- ランニングコストが高い。(電気orガス代)
7.まとめ
1)燃焼系暖房器具(ガス、石油ストーブなど)
- 燃焼により水蒸気が発生するので、加湿の必要は無いが、その反面、定期的な換気をしないと、不完全燃焼が起き、一酸化炭素中毒などの危険性がある。
- 柵などを設置したとしても、接触、転倒などによる火災、ヤケドの危険性は回避出来ない。
以上により、乳幼児のいる家庭では勧められない。
2)最適なのは、床暖房と考えられる。
- 火災、ヤケドの危険性がほとんど無く、加湿換気の必要性も低い。また、乳幼児の位置、室内低層の暖房効率が高い。
- マイナス点は、設置費、ランニングコストの高い点である。
3)現在、一番使用頻度が高いと考えられる、エアコン暖房での問題と対策。
- 乾燥→加湿器の併用
- 気流によりホコリの舞い上げ→清掃の徹底
- 室内の温度差→サーキュレーターの併用
最新機器では、節電機能もアップし、空気清浄、細菌、ウイルスの除去、自動清掃など、有用な機能も増えており、子育て開始を機に、エアコンの買い替えも一考の価値あり。
8.最後に
子育ての環境を考える場合、頭だけで考えるのではなく、必ず子供の場所へ降りて行って考えて下さい。例えば、腰を落とす、床に寝てみる。大人の視点、位置から判らなかった温度差、床のホコリなど見えてくることがあるはずです。
子育てにおいては、必ず、親の立ち位置と同時に、子供の立ち位置でも考え判断して下さい。
(久保 馨)
住まい
投稿日:2013/05/01