公園デビュー
10年ぐらい前から公園デビューという言葉をよく耳にするようになりました。6~7か月の赤ちゃんが初めてベビーカーに乗せられ、日光浴をかねて、また1~3歳ぐらいの幼児がお友達を求めて近くの公園へ遊びに行きます。初めてある公園に行き、お友達付き合いのきっかけができた時、その母と子にとって、「公園デビュー」となる訳です。
母親は、子どもに精一杯のおしゃれをし、とても緊張しながら、しかし、表面的には、何げなく遊びに来ましたという感じで、だれか、話しかけてくれないかなと期待しながら子どもと一緒に過ごします。「こんにちは、お嬢ちゃん何か月?」「僕は何歳?」こう言ったかけことばから母親同志の話のきっかけができていきます。子どもは子どもでいつの間にか一緒にお砂場やすべり台、ブランコなどで仲良く遊んでいます。
母親は、気の合う人と育児談義に花が咲き、躾、習い事などさまざまな話題がとびかいます。そんな会話の中で、子育ての悩みなどを話し合い、お互いの考えを尊重するのはとてもいいことです。しかし時に、母親は自分の子と他人の子を比べて、躾や習い事に対して自分の子どもの能力以上の事を子どもに強要したり、見栄をはったりし、その結果親も子どももストレスフルになって、子育てにマイナスになることもあります。
一方、子どもは子ども同士で、おもちゃの取り合い、貸し借りなど、時にはケンカしながら子ども同士のかかわり方を学んでいきます。ケンカしている時、母親はその動向を見守りながら、「貸してね」「ごめんなさいね」とか、時には興味を別にそらしたりしてみんなで仲良く遊ぶ社会性を身につけてあげたりすることができます。
母親同士、子ども同士お友達がたくさんできることは、とてもすばらしいことだと思います。しかし、他の人の意見、考えはあくまでも参考事項であってそれが即自分の子には当てはまらないのだという事を、いつも頭にいれておかなくてはいけません。
さぁ、今日も元気に公園へレッツゴー!
(阪本瑠子)
(追補)最近では、公園デビューの話題はあまり聞かなくなりました。
公園だけでなくいろいろな子育て支援などのサークル活動も盛んになっています。そんな中、お母様の様子で少し気になることがありました。
子どもさんだけ遊ばせて、お母さんはメールに夢中なのです。
せっかく一緒に来たのですから、子どもさんたちと一緒に遊んだり、まわりのママさんたちとお友達になるなど、この機会を活かしましょう!