赤ちゃんのウンチ
赤ちゃんのウンチは、おとなのものとちがって可愛らしいものです。でも健康のバロメーター・病気の発見の目印としてとても大切なものです。キーワードは、色・かたち・においと血です。まず、離乳食をはじめる前の赤ちゃん。母乳だけですと半熟のかき卵のような色形で鼻を近づけてにおってみると酸っぱいにおいがします。酸っぱいにおいは、ビフィズス菌によるもので、粉ミルクだと大腸菌なども増えて少し臭くなってきます。ウンチの黄色い色は、胆汁の色です。酸化されると緑色になります。感冒や消化不良で緑色になりますが恐ろしい病気ではありません。しかし、ヨーグルトのように白い場合は、胆汁が出ない病気も考えられるので便をもって小児科につれていきます。
離乳食をはじめてからは、母乳や粉ミルク以外の食物の色がまじります。食物が十分消化されずにそのまま出てくることがありますが、調理のしかたが、赤ちゃんがかんでのみこむ力、胃や腸で消化する力とあってないことの目安になります。量が多すぎないか、つぶし方を見直してみましょう。もちろんウンチの細菌の分布がかわり臭くなり、硬くなる場合もあります。
この時期から2歳ぐらいまで、突然ウンチに血がまじり元気がなくなる場合は腸重積という腸と腸が重なってしまう病気が考えられるので便をもって小児科につれていきます。
元気でウンチの量が多い、硬いなどで血がまじる場合は、肛門が切れていることが多いものです。お尻の穴を広げてみても切れたところが見つからない場合は、食物アレルギー(卵や牛乳、果物)も考えられますのでかかりつけ医と相談します。熱があったり、ひどい下痢で血がまじる場合は、腸にバイ菌がはいって腸炎をおこしている可能性が大です。保育所に通っている場合は人にうつす恐れもあるので休ませて小児科にかかることにします。また、かぜで抗生物質(商品名セフゾンなど)を飲んでいるとレンガ色に着色することがあります。
いずれにしても「小児科にでかけるときは忘れずにウンチ」を持ってきてくださいね。
(真鍋 穣)