夜泣き

 

cc119 赤ちゃんがどうしても泣き止みませんと、お母さんやご家族が不安と興奮の状態で来院されることがあります。

 このような夜泣きは乳児期から2歳頃までにみられます。5か月頃になりますと、脳の発達によって不完全ながら情緒面の表現がみられるようになります。そして周囲の環境や人間関係の影響を受けはじめます。

 このような時期から夜泣きがはじまります。

 夜泣きには、熱がでる、おなかが痛い、耳が痛いなどの体の不調によるものもありますが、体質的要因や気温、心身の疲労、就寝前の興奮や不安によって起こることが多いといわれています。

 とくに、家庭内の人間関係が大切で、お母さんの不安定な心の動きが赤ちゃんに伝わって夜泣きにつながるともいわれています。

 また、赤ちゃんへの絶え間のないかまいすぎは、赤ちゃんが心の休まる間がなく、興奮状態が続くことによっても起こってきます。

 夜泣きが続きますと、家族やご近所に眠れないなどの迷惑をかけますので、お母さんは身の細る思いで緊張状態が続き、その緊張が赤ちゃんに伝わり、益々悪循環を繰り返します。

 これを治すには家族やご近所の方も大らかに接する思いやりこそが何よりも早く治す近道なのです。なお家庭環境の不安定要因を改善すれば軽快に導かれると思いますが、夜泣きが激しく続くようでしたら念のため専門医を受診されることをお勧めします。

(奥村勝彦)

 

 新生児期から生後半年くらいまで   投稿日:2006/09/01