みずぼうそう(水痘)
みずぼうそうとは
みずぼうそうは、水痘・帯状庖疹ウイルスが原因で、秋から初夏にかけて流行します。一度かかると2度かかることはめったにありません。幼い時にかかることが多く、1~5歳によくみられます。みずぼうそうの人と接触してから2週間ぐらいして、ぶつぶつが現れます。
症状
かゆみのある赤い盛り上がったぶつぶつが全身にできて、やがて水ぶくれになります。さらに膿んできて、乾くと黒いかさぶたになります。ぶつぶつは3日間くらいは新しいのがでます。家族内でうつるとぶつぶつが多<でる傾向があります。かさぶたのとれたあとは、しばらく白く跡が残ります。すべてのぶつぶつが、かさぶたになれば人にうつらなくなります。熱は微熱のことが多いのですが、ぶつぶつの数が多い場合には、高い熱がでることがあります。重大な病気があって免疫が低下している子では、重症になることがあり注意が必要です。
治療
清潔にするために、軽く入浴することやシャワーはかまいませんが、強くこすることは避けましょう。かゆみが強い時はかゆみ止めの飲み薬を使います。早い時期(特に24時間以内)に抗ウイルス剤を飲めば、症状が少し軽くなります。細菌感染を起こして、とびひになると抗菌剤を飲みます。
予防
1歳を過ぎて、予防接種を受けると、みずぼうそうにかからないか、かかっても軽く済ませることができます。予防接種を受けていても、保育園で流行があると、50%くらいの子がかかってしまうために、日本小児科学会は2回目のワクチンを18か月以上2歳未満(初回接種後4~12か月)で受けることを勧めています。みずぼうそうの人と接触して3日以内に予防接種を受けると、みずぼうそうになるのを防ぐか軽くすませることができます。
帯状疱疹
みずぼうそうにかかったあと、ウイルスが体に潜んでいて、抵抗力が落ちた時に体にぶつぶつがでるのを、帯状疱疹と呼びます。高齢者では痛みが強いことがありますが、子どもではまれで、症状も軽くすみます。
(西垣正憲)