おりもの

 

cc251 小さな女の子で、衣類がおりもので汚れることがよくあります。これは、外陰部が不潔になり細菌に感染したときに多いようです。2~5歳の幼児は、しばしば好奇心をもって性器をいじることがあります。よくあることでとくに悪い癖でもありませんが、汚れた手でさわって不潔になり、膣がただれておりものがみられることがあります。

 おむつやパンツは汚れたら、できるだけこまめに替えてあげましょう。また、膣に何か物を入れてそれが刺激となって、おりものがでることもあります。それとなく聞いてみる必要があります。子どもは、ごく自然な欲求で、例えば鼻や耳の中に小さなおもちゃや、ピーナツなどを入れたりすることがありますが、それと同じようなものです。あまりきつく叱らないようにしましょう。年長の少女でさえ、タンポンなどを、膣内に残していることがありますので、よく注意しておきましょう。普段、何気なく身に付けているものでも、接触による刺激となっておりものがみられることがあります。例えば、合成繊維などのきつい衣服を着ることもその原因になることがあるからです。外陰部のアトピー性皮膚炎やその他の皮膚の病気があってもおりものの原因となることがあります。あまり症状がなく、衣類に膿性や血性のおりものが付いて、初めて見つかることがあります。外陰部がただれたり、腫れたり、痛がったり、痒がったりする時には不機嫌になったり睡眠障害を起こすこともあります。たいていの場合は大腸菌などそれ程わるい菌ではありませんのですぐによくなります。あまり長びくときは医師の診察を受けてください。

 なお、生理的にみられるもので、生まれてまもない赤ちゃんに厚い乳白色のおりものが、よく見かけられます。これは、お母さんのお腹のなかにいたときに受けたホルモンの影響でおこるものです。生まれて1か月までにとまりますので様子をみていればよいと思います。

(木寺克彦)

 

 泌尿器・生殖器   投稿日:2006/09/01