あざ

 

cc257 赤ちゃんは、テレビや雑誌の広告で見るように真っ白な肌をしているものと思っていたら、うちの子にある赤いのや、青いのは何…?このように「あざ」について心配されるお母さんは少なくありません。ここではよく見られるあざについて説明します。

青あざ:よくあるのは蒙古斑(もうこはん)です。東洋人の子どものお尻にうっすらと青いあざがあるのは普通のことです。これがお尻以外の部分、時には顔にも見られることがあります。これは異所性蒙古斑と呼ばれます。小学校に上がる頃までには薄くなり、大人になる頃には消えてしまうので、治療の必要はありません。ただし、青あざには青色母斑や太田母斑など、自然に消えないものもあります。太田母斑は乳児期にレーザーで治療した方が治りはきれいと言われ、青色母斑もレーザーや切除術で治療できます。

赤あざ:サーモンパッチと呼ばれるまぶたの赤いあざ、ウンナ母斑と呼ばれるうなじの赤いあざは正中部母斑と総称されます。サーモンパッチは早ければ1か月以内、遅くとも2歳頃までには消えてしまいます。ウンナ母斑は半数近い人が新生児期から持っています。自然に消えることが多いですが、2割くらいの人は大人になっても消えません。レーザーで治療することもできますが、髪で隠れてしまうので本人も周囲も気にならず、あまり行われません。くっきりと赤みが強いものは母斑ではなく単純性血管腫のことがあります。この場合は自然に消えず、検査や治療が必要になることがあります。また、生後数週間して顔や体、手足に赤いあざが現れて、次第に盛り上がってくるイチゴ状血管腫もよくあります。次第に小さく薄くなって、4~5歳頃には消えてしまいますが、乳児期にレーザーで治療した方がきれいに治ると言われています。これも自然には消えない海綿状血管腫と区別することが必要です。

 どのあざも、一度は小児科か皮膚科の先生に相談した方が安心です。

(和田紀久)

 

 皮膚   投稿日:2013/05/01